A-ASD for Female(成人期ASD検査女性版)とは?

A-ASD for Female(成人期ASD検査女性版)はDSM-5に準拠した、成人女性ASD(自閉スペクトラム症)をスクリーニングするための自己記入式の質問票です。

男女の言葉による表現方法の違いや、対人関係上のコミュニケーションの異なりなど、性差によるASD特性の現れ方の異なりに着目し、開発された検査です。

A-ASD for Femaleを開発したのは誰ですか?

精神科医の福西 勇男 先生によって開発されました。

検査にかかる時間はどれくらいですか?

5~10分です

適用範囲は何歳からですか?

18歳からです。

どのようなことを質問するのですか?

質問項目は20項目です。

以下の2因子で構成されています。

・成人ASDにみられやすい10項目

・成人ASDの中でも女性にみられやすい10項目

採点方法

各項目の質問に対し以下の4件法で回答します。

・あまりない

・ときどき

・しばしば

・いつも

各項目について

・あまりない:1点

・ときどき:2点

・しばしば:3点

・いつも:4点

の4段階で評価します。

総計は、20~80点になります。

A-ASD for Femaleの結果の見方

カットオフは60点で、60点以上だとASDの可能性があります。

信頼性・妥当性

A-ASD for Femaleでは、

・内的一貫性(Cronbach’sα)は0.83

・再検査信頼性も良好

・感度87%、特異度86%

であり、信頼性・妥当性の高い質問表であることが示されています。

A-ASDとの比較

A-ASDよりも質問数が短く、感度・特異度は高い検査となっています。

A-ASD for Femaleで陽性ならASDなのか?

A-ASD for Femaleで陽性となっても、必ずしもASDとは限りません。例えば、

・うつ病

・不安症

・社交不安症

・パーソナリティ症

などでも、ASDに似た症状がみられることがあります。

A-ASD for Femaleの限界

① 自己記入式のため、回答バイアス(自己認識、状況、気分)の影響をうけます。

② ASD以外でも高得点になることがある。

③ A-ASD for Femaleだけでは診断できない

A-ASD for Femaleはあくまでスクリーニングのための検査です。

診断には、

・発達歴の確認

・大学や職場での様子

・家族からの情報

・現在の症状評価

・医師による診察

などを総合的に判断する必要があります。

まとめ

A-ASD for Femaleは、成人女性ASDをスクリーニングするための自己記入式の質問票です。

短い時間で成人女性ASDをスクリーニングすることができる有用な検査です。

ただし、あくまでスクリーニングのため、確定診断には、より詳細な検査や診察が必要となります。

気になる症状がある場合は、精神科・心療内科・発達障害外来などで専門的な評価を受けることをおすすめします。

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執筆者

院長 宮本 浩司(みやもと こうじ)

院長 宮本浩司

川崎市・溝の口の心療内科・精神科
高津心音メンタルクリニック
・ 精神保健指定医
・ 日本精神神経学会認定専門医・指導医