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044-455-7500「うつ病の人にはコンサータは使えない」「うつ病はコンサータの禁忌」と耳にすることがあります。しかし、これは正確ではありません。
結論から言うと、うつ病そのものはコンサータ(メチルフェニデート)の禁忌ではありません。
では、なぜそのような誤解があるのでしょうか。
コンサータは、日本ではADHD(注意欠如・多動症)の治療薬として承認されています。
そして、副作用で不眠、不安等が生じることから、うつ症状を悪化させる可能性があるとされています。
そのため、添付文書上「重症うつ病の患者」さんは禁忌と記載されています。
一方、海外では、抗うつ薬だけでは十分な改善が得られない難治性うつ病に対して、メチルフェニデートを追加する増強療法が数多く研究されています。
2021年に発表された37件のランダム化比較試験(3,471人)を解析した研究では、9種類の精神刺激薬が比較されました。
その結果、
という結果でした(図1)。
図1

しかし、この研究では、
ことも指摘されています。 そのため、著者らは「さらなる質の高い臨床試験が必要であり、現時点では標準治療として推奨できる十分な根拠はない」と結論づけています。
一般的なうつ病では、まず
による治療が優先されます。
一方、
といった場合には、精神科専門医がコンサータを検討することがあります。
また、ADHDの方がうつ病になった際は、コンサータをすでに内服していたら、抗うつ薬を併用することもあります。
コンサータは中枢神経刺激薬であるため、
などに注意が必要です。
そのため、自己判断で使用する薬ではなく、精神科専門医による十分な評価のもとで処方されます。
「うつ病だからコンサータは禁忌」というわけではありません。
コンサータは日本ではうつ病の適応はありませんが、海外では難治性うつ病の増強療法として研究されています。
最新の解析では、精神刺激薬の中でコンサータが最も有効性を示した薬剤と報告されています。
一方で、現時点ではエビデンスは十分とは言えず、うつ病の標準治療ではありません。
ADHDとうつ病の併存に使用する場合は、患者さんの病状や合併症を十分に評価したうえで、精神科専門医が慎重に判断することが重要です。
1)Bahji A, Mesbah-Oskui L.: Comparative efficacy and safety of stimulant-type medications for depression: A systematic review and network meta-analysis. J Affect Disord, 292:416-423, 2021.
