A-ADHD for Female(成人期ADHD検査女性版)とは?

A-ADHD for Female(成人期ADHD検査女性版)はDSM-5に準拠した、成人期女性に特化した成人ADHD(注意欠如・多動症)をスクリーニングするための自己記入式の質問票です。

女性では、症状を周囲に合わせて隠す「カモフラージュ」や、不注意優勢型が多いことなどから、男女のADHDの特性の現れ方が異なる点に着目し、開発された検査です。

A-ADHD for Femaleを開発したのは誰ですか?

精神科医の福西 勇男 先生によって開発されました。

検査にかかる時間はどれくらいですか?

10分前後です。

適用範囲は何歳からですか?

18歳からです。

どのようなことを質問するのですか?

質問項目は20項目です。

以下の2因子で構成されています。

・成人ADHDにみられやすい10項目

・成人ADHDの中でも女性にみられやすい10項目

採点方法

各項目の質問に対し以下の4段階で回答します。

・あまりない

・ときどき

・しばしば

・いつも

各項目について

・あまりない:1点

・ときどき:2点

・しばしば:3点

・いつも:4点

の4段階で評価します。

A-ADHD for Femaleの結果の見方

カットオフは60点で、60点以上だとADHDの可能性があります。

信頼性・妥当性

A-ADHD for Femaleでは、

・内的一貫性(Cronbach’s α)は0.81

・再検査信頼性も良好

・感度85%、特異度85%

であり、信頼性・妥当性の高い質問表であることが示されています。

(A-ADHD(成人期ADHD検査)における女性の感度は83%、特異度は82%とされています。)

A-ADHD for Femaleで陽性ならADHDなのか?

A-ADHD for Femaleで陽性となっても、必ずしもASDとは限りません。例えば、

・うつ病

・不安症

・双極症

・睡眠障害

・ストレス

・認知機能の低下

などでも、ADHDに似た症状がみられることがあります。

A-ADHD for Femaleの限界

① 自己記入式のため、回答バイアス(自己認識、状況、気分)の影響をうけます。

② ADHD以外でも高得点になることがある。

③ A-ADHD for Femaleだけでは診断できない

A-ASD for Femaleはあくまでスクリーニングのための検査です。

   診断には、

・発達歴の確認

・大学や職場での様子

・家族からの情報

・現在の症状評価

・医師による診察

などを総合的に判断する必要があります。

まとめ

A-ADHD for Femaleは、成人女性ADHDをスクリーニングするための自己記入式の質問票です。

短時間で簡便に成人ADHDと成人女性ADHDにみられやすい症状をスクリーニングできる形式になっています。

ただし、あくまでスクリーニングのため、確定診断には、より詳細な検査や診察が必要となります。

気になる症状がある場合は、精神科・心療内科・発達障害外来などで相談することをおすすめします。

執筆者

院長 宮本 浩司(みやもと こうじ)

院長 宮本浩司

川崎市・溝の口の心療内科・精神科
高津心音メンタルクリニック
・ 精神保健指定医
・ 日本精神神経学会認定専門医・指導医