初診はお電話でのご予約のみ
044-455-7500うつ病治療開始後は、眠りたいだけ眠り、心身に蓄積した疲労を回復させます。
疲労がとれてきた頃から、夜間に就寝して、朝起床する生活を整えていきます。
不眠がある場合は、不眠症治療薬をしっかり使用し睡眠を確保することが必要です。
現在は依存性・耐性形成のない不眠症治療薬があります。
オレキシン受容体拮抗薬とよばれるジャンルの不眠症治療薬で、以下があります。
また、睡眠・覚醒相後退障害(DSWPD)で、夜更かしになりやすい場合は、同じく依存性・耐性形成のないロゼレム(一般名:ラメルテオン)が有効です1)。
抗うつ薬との併用では、Z-ドラッグ(または非ベンゾジアゼピン系睡眠薬)と呼ばれるジャンルの不眠症治療薬がうつ病改善に有効と報告されています2)。
Z-ドラッグとよばれるジャンルの不眠症治療薬には、以下があります。
ルネスタは依存性・耐性形成のリスクが低いです3)。
うつになって悪夢や不快な夢をみることが多い場合はその治療も行う必要があります。
熟眠感があり疲労のとれる「快眠」が重要です。
うつ病では食欲低下が生じやすいです。
ただし、うつ病の中の非定型うつ病というサブタイプでは、食欲が増加する傾向にあります。
双極症(躁うつ病・双極性障害)でも、うつ病相では、食欲が落ちず、むしろ増加することがあります。
快眠ができるようになってくると、徐々に食欲をもどってくることが多く、それにそれまでは、無理をせず口にできるものを食べるのでかまいません。
ただし、脱水になりやすいので、水分を十分に摂取してください。
食事がとれるようになってきたところで、3食規則ただしくとるようにしていきます。
特に朝食の欠食はうつ病、ADHD発症リスクと関連すると報告されており4)、欠食しないようにすることをおすすめします。
食事をしっかり、美味しく食べる「快食」が重要です。
食事が規則正しくとれるようになると、排便も元気な頃のようにもどってきます。
しかし、腸内細菌叢が乱れていたり、うつ病の残存症状である不安があると、下痢になったり便秘になることがあります。
近年は脳腸相関、脳腸軸として腸と脳が密接な関係にあることが知られるようになっています。
日本の労働者では、うつ病や不安症がある場合では、ない場合と比較して便秘の割合が2倍高かったことが報告されています5)。
また、うつ病は慢性の下痢とも関連していることが報告されています6)。
もともと胃腸が弱かった方では、この時期に食事メニューを自分の体質に合ったものに整えなおすことをおすすめします。
また、食事メニューの改善だけでは、便秘や下痢が改善しない場合は整腸剤や治療薬の使用をおすすめします。
心身相関を考慮し、漢方薬を使用する場合は、便秘では大建中湯、下痢では半夏瀉心湯などを用いることがあります。
うつ病になると、疲れやすさや倦怠感、億劫感が生じ、歯磨きや入浴(またはシャワー)ができなくなることがあります。
できていても、重症度で2~3日に1回であったり、1週間に1回がやっとという場合など差があります。
快眠、快食、快便が整ってくると、疲労もとれ、億劫感も改善してくるため、入浴(またはシャワー)ができるようになります。
それまで、入浴できない状態になっていれば、タオルをぬらして拭くなどで対応してください。
心地よく、かつ清潔が維持できる「快浴」が重要です。
うつ病になると、周囲とのワイワイとした楽しい会話が逆に苦痛となります。
快眠、快食、快便、快浴が整ってくると、判断力低下や集中力低下、思考抑制といった症状も改善してきて、身近な人と少しずつ楽しい会話ができるようになってきます。
逆に孤立や孤独感はうつ病のリスクとなります7)、8)。
はじめは短い時間の会話でも疲れてしまいますが、徐々に以前のように話せるようになります。
楽しく会話ができる「快話」が重要です。
