桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)の効果・作用・副作用

2025.05.29

作用・特徴

桂枝茯苓丸は体格がしっかりしている人の更年期障害や、月経不順、月経困難等に使用されます(図1)。

図1 桂枝茯苓丸の効果

桂枝茯苓丸は女性ののぼせに効果がありますが、男性ののぼせにも効果があることがわかっています。

アンドロゲン除去療法を受けている、男性前立腺がん患者のほてりにも有効であることが報告されています1)。

桂枝茯苓丸は、血中のCGRP濃度を低下させ、ホットフラッシュを改善させると考えられています2)(図2)。

図2 桂枝茯苓丸のホットフラッシュ抑制の作用機序

使用目標(証)は、体力中等度もしくはそれ以上の人で、のぼせて赤ら顔のことが多く、下腹部に抵抗・圧痛を訴える場合に用いる。瘀血に伴う諸症状に用いる。

  • 1)頭痛、肩こり、めまい、のぼせ、足の冷えなどを伴う場合
  • 2)無月経、過多月経、月経困難など月経異常のある婦人

とされています。

図3 桂枝茯苓丸の東洋医学的使用目標

桂枝茯苓丸は以下の生薬から構成されています(図4)。

  • 桂皮(ケイヒ)
  • 芍薬(シャクヤク)
  • 桃仁(トウニン)
  • 茯苓(ブクリョウ)
  • 牡丹皮(ボタンピ)

図4 桂枝茯苓丸の構成生薬

剤型

医薬品のツムラの漢方薬(25番)は1包顆粒2.5gとなっています(図5)。

図5 桂枝茯苓丸の剤型(ツムラ医療用)

効能・効果

効能・効果は以下となっています。

体格はしっかりしていて赤ら顔が多く、腹部は大体充実、下腹部に抵抗のあるものの次の諸症:

  • 子宮並びにその付属器の炎症
  • 子宮内膜炎
  • 月経不順
  • 月経困難
  • 帯下
  • 更年期障害(頭痛、めまい、のぼせ、肩こり等)
  • 冷え症
  • 腹膜炎
  • 打撲症
  • 痔疾患
  • 睾丸炎

用法・用量[ツムラ桂枝茯苓丸(医療用)]

通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に内服する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減するとなっています。

副作用

頻度は不明ながら以下が挙げられています。

重大な副作用

  • 肝機能障害、黄疸

その他の副作用

  • 過敏症:発疹、発赤、瘙痒等
  • 消化器:食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢等

参考

  • 1) Shigehara K, et al.: Efficacy and safety of keishibukuryogan, a traditional Japanese Kampo medicine, for hot flashes in prostate cancer patients receiving androgen deprivation therapy. Transl Androl Urol, 9: 2533-2540, 2020.
  • 2) Tanaka K, et al.: A Review on the Mechanism and Application of Keishibukuryogan. Front Nutr, 8:760918, 2021.

執筆者

院長 宮本 浩司(みやもと こうじ)

院長 宮本浩司

川崎市・溝の口の心療内科・精神科
高津心音メンタルクリニック
・ 精神保健指定医
・ 日本精神神経学会認定専門医・指導医