アニバーサリー・リアクション(anniversary reactions)について

アニバーサリー・リアクションは日本語に直訳すると「記念日反応」となってしまいますが、実際の意味は異なります。

ここでいうアニバーサリーは、正確には、PTSDやPTSDに関連するトラウマ的な出来事が当事者に起きた日のことです。

そして、その後、何年もの間、その日に(またその日が近づくにつれ)激しい動揺、悲しみ、自己否定感等が生じます。

特に家族や親しい友人が自死した場合に起こる、アニバーサリー・リアクションを日本では「命日反応」と呼んでいます。

米国の国立PTSDセンターでは以下の対処法を提案しています(一部筆者改変)。

治療について検討する

トラウマになるような出来事の後に助けを求めなかった人や、アニバーサリーが何年も後に苦しみを引き起こす場合、助けになる治療法があります。

計画を立てる

記念日には、イベントの思い出から離れるための行動や活動等が役立ちます。

具体的には、家族と1日を過ごす、慈善活動に参加するなどです。

セルフケアを十分に行う

健康的なライフスタイルの選択は、あなたが最高の状態になるのに役立ちます。

良い睡眠をとること、よく食べること、運動すること、またはあなたが楽しめる活動に取り組んでください。

社会支援を頼る

身近な人と話したり、時間を過ごしたりできることは役に立ちます。 

メディアの視聴時間を制限する

アニバーサリー・リアクションが公開イベントに関連している場合は、ニュースを見たり、それらについて語る、ソーシャルメディアに触れて過ごす時間を減らすと役立つかもしれません。

自分に時間をかける

アニバーサリーの日にトラウマを思い出すのは普通のことです。

ネガティブな考えや行動にしがみついていないか、もっと役立つ考え方や行動の仕方はないか、自分に問いかけてみてください。

成長に対してオープンでいること

他の人と話したり、日記を書いたりして、出来事以降にどのように成長したかを記録する時間を取ることは価値があります。

損失があっても、時間の経過とともにプラスの変化が生じる可能性があります。

執筆者

院長 宮本 浩司(みやもと こうじ)

院長 宮本浩司

川崎市・溝の口の心療内科・精神科
高津心音メンタルクリニック
・ 精神保健指定医
・ 日本精神神経学会認定専門医・指導医