桂枝加竜骨牡蛎湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)の効果・作用・副作用

2025.05.15

作用・特徴

桂枝加竜骨牡蛎湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)は精神不安、陰萎、小児の夜尿症等に用いられています(図1)。

図1 桂枝加竜骨牡蛎湯の効果

桂枝加竜骨牡蛎湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)は脳の過敏性を抑制する効果をもつことが示唆されています1)。

パニック症や持続性知覚性姿勢誘発めまい (PPPD)に対する有効例も報告されています2)、3)。

使用目標(証)は、体質虚弱な人で、やせて顔色悪く、神経過敏あるいは精神不安などを訴える場合に用いる。

  • 1)陰萎、遺精などを訴える場合
  • 2)易疲労感、盗汗、手足の冷えなどを伴う場合。
  • 3)腹部が軟弱無力で傍に大動脈の拍動を触知する場合。

とされています。

図2 桂枝加竜骨牡蛎湯の東洋医学的使用目標

桂枝加竜骨牡蛎湯は以下の生薬から構成されています(図3)。

  • 桂皮(ケイヒ)
  • 芍薬(シャクヤク)
  • 大棗(タイソウ)
  • 牡蛎(ボレイ)
  • 竜骨(リュウコツ)
  • 甘草(カンゾウ)
  • 生姜(ショウキョウ)

図3 桂枝加竜骨牡蛎湯の構成生薬

剤型

医薬品のツムラの漢方薬(26番)は1包顆粒2.5gとなっています(図4)。

図4 桂枝加竜骨牡蛎湯の剤型(ツムラ医療用)

効能・効果

効能・効果は以下となっています。

下腹直腹筋に緊張のある比較的体力の衰えているものの次の諸症:

  • 小児夜尿症
  • 神経衰弱
  • 性的神経衰弱
  • 遺精
  • 陰萎

用法・用量[ツム桂枝加竜骨牡蛎湯(医療用)]

通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に内服する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減するとなっています。

副作用

頻度は不明ながら以下が挙げられています。

重大な副作用

  • 偽アルドステロン症
  • ミオパチー

その他の副作用

過敏症:発疹、発赤、瘙痒等

参考

  • 1) Tamada M, et al.: Effective Treatment of Adult Parasomnias with Keishikaryukotsuboreito in Four Cases. Intern Med, 61: 1433-1438, 2022.
  • 2) 森清 慎一.: 不安感, 動悸に対する桂枝加竜骨牡蛎湯 ( + 牡蛎末) の有効性. 日本東洋心身医学研究, 32: 36-40, 2017.
  • 3) 五島 史行.: 産婦人科における慢性めまいである持続性知覚性姿勢誘発めまい (PPPD) に対する漢方治療. 産婦人科漢方研究のあゆみ, 40: 111-116, 2024.

執筆者

院長 宮本 浩司(みやもと こうじ)

院長 宮本浩司

川崎市・溝の口の心療内科・精神科
高津心音メンタルクリニック
・ 精神保健指定医
・ 日本精神神経学会認定専門医・指導医