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044-455-7500日本では現在、うつ病の薬物治療にSSRI、SNRI、ミルタザピン、ボルチオキセチン等の抗うつ薬が使用されています。
しかし、効果発現までは約2週間かかるとされ、また反応性も30~50%とされており、迅速な効果発現と有害事象の少ない薬剤の開発、導入が期待されています。
米国ではすでに、いくつかの新規抗うつ薬が開発、承認されています。
そのうちの1剤は日本でも承認が期待されているズラノロンです。
ズラノロンと同じく、1週間で効果が認められる、オーヴェリティという抗うつ薬も米国では使用されています。
オーヴェリティは米国で2022年8月にうつ病の治療薬として承認されました1)、(図1)。

日本で使用されている咳止め薬のデキストロメトルファン(医薬品名:メジコン)と日本未承認薬の抗うつ薬ブプロピオンの2剤からなる合剤です(図2)。

ブプロピオンはノルアドレナリン再取り込み阻害作用とドパミン再取り込み阻害作用を有し、抗うつ薬のジャンルとしてNDRI(Noradrenaline-Dopamine Reuptake Inhibitor :ノルアドレナリン・ドパミン再取り込み阻害剤)と称されています。
デキストロメトルファンはセロトニンとノルアドレナリンの再取り込み阻害作用を有するとともに、グルタミン酸NMDA受容体拮抗作用及びシグマ-1受容体作動作用を有し、抗うつ作用を有することがわかっています。
この2剤を併用することで、1週間で抗うつ作用を発揮する、即効性のある治療薬としてアクサム・セラピューティクス社により開発されました2)、(図3)。

2024年6月、プラセボ、ブプロピオンと比較して有効性が有意に優れていると比較解析結果が報告されています3)。
オーヴェリティは、主としてデキストロメトルファンのNMDAグルタミン酸受容体拮抗作用とシグマ-1受容体作動作用によってもたらされます。
デキストロメトルファンは、シグマ-1受容体への親和性が他の抗うつ薬と比較して、比較的高いことが報告されています4)、(図4)。

NMDA受容体阻害は、ケタミン等と比較し、比較的弱く作用することが報告されています3)、(図5)。

デキストロメトルファンは、肝臓の薬物代謝酵素CYP2D6で代謝されるため、CYP2D6の働きを阻害するブプロピオンにより、血中の持続時間が約4時間から22時間に延長します。
これにより、作用の増強したデキストロメトルファンにより即効性のある抗うつ作用が発揮されます1)、(図6)。

内服を開始する前に以下のスクリーニングを要します。
用法・用量は最初の3日間1日1回1錠を朝に内服し、以降は1日2回8時間の間隔をあけて内服するとなっています。
以下の場合は禁忌となっています。
警告として以下が挙げられています。
治験第3相試験で、162人中100人(61.7%)に副作用が認められ、主なものは以下でした(図7)。

うつ症状がある場合は、我慢せず早めの心療内科・精神科への受診をおすすめします。
まずはかかりつけ内科等で相談するもの1つの方法です。
