ADHD併存双極症とADHDのWAIS検査による鑑別

ADHDと双極症は相互に併存しやすいことがわかっています。

しかし、ADHDでは二次障害で気分障害が生じやすく、双極症の併存と鑑別が難しいことがあります。

そのため、鑑別のための研究が続けられています。

2024年2月、ADHD併存双極症とADHDで、心理検査において能力の差が見出されたことが報告されました。

報告では、ADHD併存双極症はADHDと比較して、有意に視覚記憶の能力が低いという結果でした。

含まれた研究の中の心理検査には、WISCの積木模様があり、WAISのPRI(知覚推理)でもおおまかに捉えることが可能と考えられます(図1)。

図1 ADHDとADHD併存双極症のWAIS検査所見の比較

(図は典型的な所見を図示しました)

実際に担当したADHD併存双極症のWAISの所見を見直しましたが、かなり合致していました。

今回の報告で、ADHD併存双極症とADHDの鑑別が、WAIS検査を活用することで、その補助になるといえそうです。

おひとりで悩んでいませんか?

ミス、不注意等で生活や仕事に支障をきたしている場合は、早めに心療内科・精神科に相談することをおすすめします。

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参考

  • 1)Amoretti S, et al.: Neurocognitive and psychosocial functioning profiles in bipolar disorder and comorbid attention deficit hyperactivity disorder: A systematic review and meta-analysis. Neurosci Biobehav Rev, 171:106081, 2025.

執筆者

院長 宮本 浩司(みやもと こうじ)

院長 宮本浩司

川崎市・溝の口の心療内科・精神科
高津心音メンタルクリニック
・ 精神保健指定医
・ 日本精神神経学会認定専門医・指導医