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044-455-7500トラゾドン(デジレル・レスリン)は、1971年にイタリアで開発された抗うつ薬です。
その後、米国、日本をはじめ多くの国で使用されています。
トラゾドンは抗うつ薬の作用として、SSRIと同じ、セロトニンの再取り込みを阻害し作用を有しています。
それに加え、セロトニン受容体のうち5-HT2A、5-HT2Cをブロックする作用(アンタゴニスト)も有しています1)。
このことから、SSRIと区別して、SARI(Serotonin Antagonist and Reuptake Inhibitor: セロトニンアンタゴニスト-再取り込み阻害剤)とも呼ばれます。
セロトニン再取り込み作用に加え、セロトニン5-HT2A、5-HT2C受容体阻害作用を介した、ドパミン系を調整する作用で抗うつ作用を発揮します1)、(図1)。

抗うつ効果は100mg以上で得られるとされています1)。
トラゾドンは低用量では、セロトニン再取り込み阻害作用の効果は弱まり、他にもともと有しているセロトニン5-HT2A受容体、ヒスタミンH1受容体、アドレナリンα1受容体阻害効果は維持されます。
セロトニン5-HT2A受容体、ヒスタミンH1受容体、アドレナリンα1受容体阻害作用はいずれも睡眠に関与します1)。

トラゾドンの睡眠への効果は主に以下の3点があげられます2)。
特に②、③にはトラゾドンのセロトニン5-HT2A受容体阻害作用が関与しているとされています3)。
眠気が強いことから、抗うつ薬ではなく、不眠症治療薬として長い間使用されています。
依存・耐性がないことや、閉塞性睡眠時無呼吸症候群でも使用できる等のメリットがあります4)。
また25mgから200mgまで幅広く用量調整可能な点も利点といえます。
保険承認における効能・効果は「うつ病・うつ状態」です。
不眠症への治療以外に、せん妄への有効性も報告されています5)。
用法・用量は、通常、成人では、1日75~100 mgを初期用量とし、1日200 mgまで増量し、1~数回に分割し、内服する。なお、年齢、症状により適宜増減するとなっています。
不眠症で使用する場合は、通常は25~50mgを就寝前に開始し、睡眠状態の経過をみて、用量を調整します。
剤型は25mg錠と50mg錠があります。

トラゾドン50mgを1回内服した際の血中濃度は、約2.6時間後に最高濃度に達し、約6.4時間に半減します。

トラゾドンは主にCYP3A4及びCYP2D6で代謝されると考えられています。
承認時までの調査による1%以上の副作用は以下でした。

不眠症状がある場合は、我慢せず早めの心療内科・精神科への受診をおすすめします。
まずはかかりつけ内科等で相談するのも1つの方法です。

