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044-455-7500モディオダールはナルコレプシー、特発性過眠症、持続陽圧呼吸(CPAP)療法等による気道閉塞に対する治療を実施中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に伴う日中の過度の眠気に対し使用が認められています。
特発性過眠症は夜間の睡眠時間が正常か延長(10時間以上)することがあり、起床に困難を要します。日中に眠気が生じ、眠ってしまうことがあります。
頭痛、起立性低血圧、冷え性などを伴うことがあり 1)、学童期では自律神経失調症や起立性調節障害と診断され、成人になり特発性過眠症の診断に至ることもあります。
また、睡眠時間が延長する場合では睡眠相後退が併存することも多く 2)、学童や学生では夜は元気に活動できるものの朝は起きられないという状態が生じ、周囲から「生活が乱れている」、「怠けている」と誤解されてしまうこともあります。
ナルコレプシーや特発性過眠症では日中の眠気に伴い、認知機能の障害“ブレインフォグ”が生じます3)。記憶や注意の障害が生じやすく、ADHDと診断されることもあります。
特発性過眠症の診断は睡眠障害国際分類による診断基準と、診断基準に基づき夜間睡眠ポリグラフ検査(PSG)、反復睡眠潜時検査(MLST)が行われた上でなされます。
モダフィニル(モディオダール)では日中の眠気が改善する効果が得られます(図1)。

覚醒のメカニズムはモノアミン作動性神経系を主とする上行性網様体賦活系を介する経路と、ヒスタミン作動性神経系を介する経路の2つがあると考えられています4)、(図2)。

ヒスタミン作動性神経系を介する経路では脳内の視床下部後部の結節乳頭核という部位の周囲から伸びている上行性のヒスタミンニューロンによって調節されていています。
モディオダールは視床下部後部の活性化を通してヒスタミン作動性神経系に関与し、覚醒作用をもたらすと考えられています 5)、(図3)。

また、ドパミン再取り込み阻害作用を有し、ドパミン神経伝達の活性化により覚醒をもたらすとされています6)、7)、(図4)。

これらに加え、抑制系の神経伝達物質のGABAの遊離を抑制し、興奮系の神経伝達物質のグルタミン酸の伝達を促進することも覚醒をもたらす機序のメカニズムとして考えられています 8)、9)。
剤形は100㎎錠剤となっています(図5)。

通常、成人にはモダフィニルとして1日1回200mgを朝に経口投与します。
なお、年齢、症状により適宜増減しますが、1日最大投与量は300mgまでとするとなっています。
使用上の注意として「覚醒効果があるので、不眠に注意し、夕刻以後の服用は原則として避けさせること」とされています。
モダフィニルを1回のみ内服すると約2~3時間で血液中の濃度が一番高い状態に達します。
その後、約10~15時間ほどして半分の濃度にさがります(図6)。

国内承認時までの臨床試験で、365例中222例(60.8%)に588件の副作用(臨床検査値の異常も含む)が認められています。
主な副作用は、頭痛84例(23.0%)、口渇42例(11.5%)、不眠30例(8.2%)、動悸23例(6.3%)、体重減少21例(5.8%)が報告されています(図7)。

アメリカではナルコレプシー、閉塞性睡眠時無呼吸症候群に伴う過度の眠気、概日リズム障害に伴う過度の眠気、交代勤務睡眠障害に伴う過度の眠気に対し承認を得ており、使用されています。
また、適応外使用として多発性硬化症(中枢神経が障害される疾患です)に伴う疲労感や、コカイン依存症の治療等にも用いられています 10)、11)。
2000年台アメリカではうつ病や多発性硬化症などに対する適応外使用への処方が適応内処方を大きく上回っていたことが報告されています 10)、(図8)。

現在日本では流通管理システムによる運用・管理となっており、登録医療機関、登録薬局による処方となっています。
登録医師は確定診断医師(検査等を行って確定診断を行う医師、処方も兼ねる)と確定診断後処方医師(確定診断後の処方を行う医師)となっています。
適正運用が必要で適応外使用はできません。
