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044-455-7500フルニトラゼパムは強力な催眠作用を有する睡眠剤です。
中間型ベンゾジアゼピン系睡眠剤に属し、入眠困難、中途覚醒に効果があります。
通常、一般的な睡眠剤で効果が得られない強い不眠に対し、限定的に使用されてきました。
フルニトラゼパムは、ニトラゼパム(先発医薬品名:ベンザリン・ネルボン)をもとに開発されました(図1)。

ニトラゼパムより約5倍強い催眠作用を有し、筋弛緩作用、抗けいれん作用も有しています1)、(図2)。

1984年からエーザイ株式会社からサイレースの商品名で、中外製薬からロヒプノールの商品名で発売されました。
フルニトラゼパムと同じく強力な催眠作用を有し、依存・耐性・離脱症状が問題になるとともに、犯罪に悪用がされることがあり、販売中止となったニメタゼパム(商品名:エリミン)と構造式が類似していることが知られています(図3)。

このため、フルニトラゼパムも諸外国を含め、犯罪への利用が多くあり、各国で販売中止となっています。
日本では2018年にロヒプノールが発売中止になりましたが、これは犯罪使用などへの対策でなく、サイレースを発売しているエーザイ株式会社が、ロヒプノールを発売している中外製薬から2017年に権利を委譲されたことにより、販売をサイレースに1本化したためです。
錠剤が1mg錠と2mg錠があります(図4)。
注射液2mgもあります(図5)。


錠剤にはあえて青色の色素を混ぜており、水に溶かしたりすると青くなるようして、犯罪等への使用の抑止が図られています。
効能・効果は不眠症、麻酔前投薬となっています。
用法・用量は、通常成人1回、0.5~2mgを就寝前又は手術前に内服します。
なお、年齢・症状により適宜増減しますが、高齢者には1回1mgまでとするとなっています。
フルニトラゼパム2mgを1回内服した際は、血液中の濃度は約45分で最高濃度に達し、約21時間後に半減します(図6)。

フルニトラゼパム2mgを毎日内服すると、3日目から5日目で一定の濃度に達し、最高血中濃度は1日1回内服時の約1.3倍となります2)、(図7)。

食後に内服すると、最高血中濃度は空腹時内服の半分ほどしか上昇せず、約3.5時間で最高濃度に達するため、空腹時より効果発現が遅れます3)、(図8)。

フルニトラゼパム2mgを静脈内投与した際は、投与直後に最高濃度に達し、3相性に半減します。
約8分後に1相目の半減となり、約2時間後に2相目の半減となり、約24時間後に3相目の半減となります(図9)。

内服での初回通過効果は約50%で、肝臓で主としてCYP3A4によって代謝されます4)、(図10)。

代謝後は主として尿中に排泄されます。
調査症例13,205例中792例に副作用発現を認め、代表的なものは以下でした。
重大な副作用として以下があります。
併用注意として以下が挙げられています。
飲酒との併用ではパフォーマンスに大きな影響を及ぼし、翌日朝の注意力に障害をもたらすことが報告されています5)。
スウェーデンの少年犯罪の調査では、フルニトラゼパムとアルコールの併用は記憶喪失、衝動的な暴力に関連していたことが報告されています6)。
不眠症状がある場合は、我慢せず早めの心療内科・精神科への受診をおすすめします。
まずはかかりつけ内科等で相談するのも1つの方法です。

