睡眠薬⑤ドリエルの効果・作用・副作用

特徴・作用

ドリエルは寝つきの悪さを改善することで、不眠を改善します。

ドラッグストアで購入することができます。

ドリエルの成分は、ジフェンヒドラミンというもので、第1世代抗ヒスタミン薬という薬のジャンルに分類されます。

第1世代抗ヒスタミン薬には他に以下のようなものがあります。

もともと、アレルギー性鼻炎や、蕁麻疹の治療の目的で開発され、使用されましたが、眠気をきたす副作用がありました。

ヒスタミンは脳内で覚醒にかかわっているため、ブロックすると眠くなるためです。

この副作用を利用したのが、ドリエルです。

第1世代抗ヒスタミン薬は寝つきをよくすることがわかっています1)。

乗り物酔い止めのトラベルミンと、蕁麻疹用の薬のレスタミンコーワも同じジフェンヒドラミンです。

そのため、トラベルミンを乗り物酔い止めで内服した際に、眠くなってしまうのは、この作用のためです。

効能・効果

効能・効果は以下となっています。

一時的な不眠の次の症状の緩和:寝つきが悪い、眠りが浅い

用法・用量

用法・用量は15歳以上、1回2錠内服となっています。

剤型

剤型は1錠にジフェンヒドラミン25mg含有となっています。

図1 ドリエルの剤型

薬物動態

ドリエル2錠(ジフェンヒドラミン50mg)を内服した際の血中濃度は、約1.5時間後に最高濃度に達し、約8.6時間後に半減します。

図2 ドリエルを内服した際の血中濃度の推移

禁忌

原則として、ジフェンヒドラミンは以下の患者さんは禁忌です。

  • 閉塞性緑内障の患者さん
  • 前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者さん

副作用

主な副作用には以下があります。

  • 眠気
  • めまい
  • 疲労感
  • 神経症状
  • 胃腸症状
  • 口渇
  • 口唇・舌異常

その他にも、高齢者ではてんかんのリスクが他の年齢に比べ高くなります3)。

そのため、脳内に移行しやすい第1世代抗ヒスタミン薬は、けいれん発作を誘発するリスクがあるため注意が必要です。

また、抗ヒスタミン薬は、レストレスレッグス症候群のリスクとなります4)。

ドリエルをのんで足がムズムズする症状がでた場合は、レストレスレッグス症候群の可能性があります。

おひとりで悩んでいませんか?

不眠症状がある場合は、我慢せず早めの心療内科・精神科への受診をおすすめします。
まずはかかりつけ内科等で相談するのも1つの方法です。

ハートを包み込むイメージ

文献

  • 1)Tokunaga S, et al.: Effects of some H1-antagonists on the sleep-wake cycle in sleep-disturbed rats. J Pharmacol Sci, 103: 201-6, 2007.
  • 2)Gelotte CK, et al.: Single-Dose Pharmacokinetic Study of Diphenhydramine HCl in Children and Adolescents. Clin Pharmacol Drug Dev, 7: 400-407, 2018.
  • 3)Brodie MJ, et al.: Epilepsy in later life. Lancet Neurol, 8: 1019-30, 2009.
  • 4)Bliwise DL, et al.: Medications associated with restless legs syndrome: a case-control study in the US Renal Data System (USRDS). Sleep Med, 15: 714-9, 2014.

執筆者

院長 宮本 浩司(みやもと こうじ)

院長 宮本浩司

川崎市・溝の口の心療内科・精神科
高津心音メンタルクリニック
・ 精神保健指定医
・ 日本精神神経学会認定専門医・指導医