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044-455-7500SDS(Self-rating Depression Scale:自己評価式抑うつ性尺度)とは、患者さん自身が、自分の最近の抑うつ症状を評価する自己記入式の抑うつ評価尺度です。
精神科医 William W. K. Zung が1965年に開発した尺度です1)。
日本では福田一彦・小林重雄による日本語版が1973年に作成され、現在も臨床や研究で使用されています。
10~15分です。
SDSには厳密な年齢制限はありませんが、日本版では主に青年期以降を対象として使用されています。
SDSは20項目から構成されています。
単に「気分が落ち込んでいるか」だけではなく、抑うつに伴うさまざまな症状を評価します。日本人を対象とした大規模研究でも、SDSには感情・認知・身体症状に関連する構造が認められています。
たとえば、評価される内容には、抑うつ気分、泣きたくなる感じ、睡眠、食欲、体重、疲労感、焦燥、希望、意思決定、生活への満足感などが含まれます。
20項目 × 4段階で評価します。
各項目について、症状がどの程度の頻度でみられたかを4段階で自己評価します。
日本語版では
という形式です。
ただし、すべての項目が同じ方向に採点されるわけではありません。
20項目のうち10項目は逆転項目になっています。「朝は気分がよい」「食欲は普通にある」など、健康な状態を表す質問については逆向きに得点します。
これは回答者が単純に同じ選択肢を選び続けることによる影響を減らす工夫でもあります。
20項目をそれぞれ1~4点で評価するため、素点は、
最低20点 ~ 最高80点
となります。
基本的には、点数が高くなるほど抑うつ症状が強いことを意味します。
20歳から64歳では、カットオフ値は40点が適当とされています。
65歳以上の高齢者では、カットオフ値は48点が適当とされています。
SDSの点数とうつ状態の程度は以下のように分類されています。

Zungの研究によるとカットオフ値を40点とすると
とされています2)。
そうではありません。
SDSは、
うつ病の診断検査ではなく、抑うつ症状の程度を把握するための自己評価尺度
です。
たとえば、
などでもSDSが高くなる可能性があります。
逆に、うつ病であっても本人が症状を過小評価していれば、それほど高得点にならない場合があります。
したがって、
SDS高得点 → うつ病確定
ではありません。
実際の診断では、問診によって
などを総合的に評価します。
SDSの大きな利点は、簡便で患者さん自身が回答できることです。日本版は20項目で、実施時間の目安は約10分とされています。
そのため臨床では、
初診時の抑うつ症状の把握 → 治療開始 → 数週間後に再評価 → 得点の変化を見る
という使い方もできます。
Zungが開発した当初も、抑うつ状態の存在だけでなく、その重症度や治療による変化を評価することが目的に含まれていました。
SDS(Self-rating Depression Scale)は、20項目の質問から現在の抑うつ症状を自分自身で評価する心理検査です。
得点は20~80点で、点数が高いほど抑うつ症状が強いことを示します。
しかし、最も大切なのは、
SDSは「うつ病かどうかを決める検査」ではなく、「現在の抑うつ症状を理解するための一つの指標」であるということです。
検査結果だけに一喜一憂するのではなく、現在どのような症状があり、それによって生活にどの程度困っているのかを医師と一緒に確認することが大切です。
・1)Zung WWK.: A Self-Rating Depression Scale. Arch Gen Psychiatry, 12: 63–70, 1965.
・2)Zung WW.: How normal is depression? Psychosomatics, 13: 174-8, 1972.
