公開日 2025.04.14
2025年4月、最新の治療抵抗性うつ病に対する第2・3世代抗精神病薬の増強療法の有効性の解析が報告されました。
今回の解析では、用量別の効果の比較と効果の消失時間の検討があらたに加えられています。
主要評価項目は、MADRS(モンゴメリ・アスベルグうつ病評価尺度)スコアで有効性は、以下の結果でした(図1)(日本未承認薬を除く)。
図1 治療抵抗性うつ病に対する第2・3世代抗精神病薬の増強療法の有効性
効果消失時間の解析では、ブレクスピプラゾール3mg/日では、7.22週、クエチアピンXR150~300mgでは、約4週でした。
しかし、アリピプラゾールは8週間の観察期間中、効果の低下はみられない結果でした(図2)。図2 増強療法薬のTime windows
3次評価項目にMADRS寛解率が含まれており、薬剤の有効性は以下の結果でした(図3)。
図3 治療抵抗性うつ病に対する第2・3世代抗精神病薬の増強療法の有効性(MADRS寛解)
著者らは、今回の結果から増強療法薬としてアリピプラゾールが推奨されると述べています。
個々の治療では、アリピプラゾールに反応が得られずブレクスピプラゾールが奏功することもあります。
また、アリピプラゾールではアカシジアの副作用が強くでて、クエチアピンの選択が良いこともあり、治療反応性や副作用、忍容性等を考慮した選択となります。
また、寛解率ではリスペリドンも良好な結果であり、あらためて選択肢の1つとして検討されると考えられます。
うつ症状がある場合は、我慢せずに早めの心療内科・精神科への受診をおすすめします。
まずはかかりつけ内科等で相談するのも1つの方法です。
参考
- 1)Bai B, et al.: The augmentative efficacy of second-generation anti-psychotics (SGA) to anti-depressants in treating treatment-resistant depression: a network meta-regression analysis. BMC Psychiatry, 25: 338, 2025.
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