リメゲパント(ナルティーク)について

2025.10.16

効果・作用

2025年9月、新しい片頭痛の治療薬のリメゲパント(ナルティーク)が承認されました。

年内の発売が予定されています。

ナルティークは、片頭痛の急な痛みと痛みの予防の両方に効果のある薬です。

ナルティークは、経口低分子カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP:calcitonin gene-related peptide) 受容体拮抗薬です。

以下の作用で片頭痛の痛みの緩和、予防を行います(図1)。

  • CGRPにより誘発される血管拡張の阻害(頭蓋内血管の正常化)
  • CGRPにより誘発される神経原性炎症のカスケード(末梢及び中枢性感作)の遮断
  • 三叉神経から三叉神経脊髄路核へ 至る疼痛のシグナル伝達の阻害

図1 ナルティークの作用機序

効能・効果

効能・効果は「片頭痛発作の急性期治療及び発症抑制」となっています。

用法・用量

片頭痛発作の急性期治療

通常、成人では、1回75mgを片頭痛発作時に内服するとなっています。

片頭痛発作の発症抑制

通常、成人ではリメゲパントとして75mgを隔日内服するとなっています。

剤型

剤型は、口腔内崩壊錠75mgです。

薬物動態

ナルティーク75mgを内服した際の血中濃度は、約1.75時間後に最高濃度に達します(図2)。

図2 ナルティークを1回内服した際の血中濃度の推移

ナルティークは主にCYP3A4 及び程度は低いが CYP2C9 を介して代謝されます。

副作用

1%以上の副作用は便秘のみでした。

片頭痛の急性期治療と予防治療は薬剤が異なっていたため、なかなか予防治療がつづかず、ついついロキソニンやイブプロフェン等をのみすぎて、薬剤使用の過多による頭痛も併存している労働者や主婦の方が多いのが実情です。

ナルティークは、1剤で急性期治療と予防治療ができるので、薬剤使用の過多による頭痛をさけることができ、予防治療も行えるので、今後の片頭痛治療に有望な薬剤と考えられます。

執筆者

院長 宮本 浩司(みやもと こうじ)

院長 宮本浩司

川崎市・溝の口の心療内科・精神科
高津心音メンタルクリニック
・ 精神保健指定医
・ 日本精神神経学会認定専門医・指導医